室根の道の駅へ

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G君が十年ぶりに登場したので、優れた運転技量を思いだし、
以前と同じ道を走って貰った。
車はすでに替っていたが、やっぱり満足のドライビングテクニックである。
しかし、人間の欲は、
一ヶ月ほどまえ、外車の凄さを知ってしまったので、
乗り心地の経験値が、邪魔をしている。
端的にその車は、G君の運転技量を性能に組み込んでいたのである。
当方の腕組みを察した、G君。
ラス・フリーマンや原信夫A・列車で行こう、美空ひばりの「ユー・ビー・ソー」など
手を換え品を替え、ブンブン鳴らしてくださった。
----こ、この、ケツを蹴り上げるような低音だが・・・
「ふっふ、特別に座席の下にサブウーハーを増設したのです」
そのとき、颯爽と白バイが、あさっての方角がら風を切ってすれ違った。
----川崎に、有名な饅頭があったと思うけど、母屋のウサギの好物でね。
「いま、室根に道の駅ができまして、そこにおいてあると思います」
何でも適切な答えを返すG君である。
そこのレストランで、昼食をすることにした。
数カ所で、ホットパンツの令嬢がゲームの射的のようにパッと現れるが、
G君は、微動だにしないのが、若いのにおかしい。
----どうでもいいけど、アレを見て赤信号を突っ切ることは無い?
G君は、これまでに無いほど笑ったので、ちゃんと笑える男なのだと安心した。
フロイトは「リビドー」を何でも「性」に還元したがるが、それがユングには疑問で、
もっと広大な意味に解釈しようではないかと言っている景色らしい。
そういえば練馬のBS氏からめずらしく電話をいただき、
「壁のH・ミラーの手紙はコピーだったね。こんど自分の持っている本物をあげるから」
H・ミラー氏も、けっこう手強い。